2008-01-01から1年間の記事一覧

軽量で液体的であること

リキッド・モダニティ―液状化する社会作者: ジークムントバウマン,Zygmunt Bauman,森田典正出版社/メーカー: 大月書店発売日: 2001/06/01メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 82回この商品を含むブログ (38件) を見る バウマンは物質の状態として、液体や気…

アメリカのデモクラシー 第一巻(上)

アメリカのデモクラシー (第1巻上) (岩波文庫)作者: トクヴィル,松本礼二出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2005/11/16メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 50回この商品を含むブログ (82件) を見る 序文によると、本書が書かれたとき、アメリカとヨーロッパ…

多元化する「能力」と日本社会

多元化する「能力」と日本社会 ―ハイパー・メリトクラシー化のなかで 日本の〈現代〉13作者: 本田由紀出版社/メーカー: NTT出版発売日: 2005/11/01メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 144回この商品を含むブログ (77件) を見る 著者によれば今の日本社会は…

孤独なボウリング: 歴史からの教訓

パットナムによれば、社会関係資本の衰退に対抗するためのヒントは、アメリカの過去の歴史の中に見出されるという。「金ぴか時代」(1870〜1900年)と「革新主義時代」(1900〜1915年)に起こった出来事が、それにあたる。この今からほぼ1世紀前の時代に、社…

孤独なボウリング: それで?

それで、社会関係資本は何の役に立つのか?社会関係資本は、(1)社会的ジレンマの解決、(2)取引コストの節約、(3)他者への共感、他者からの承認の源泉、(4)情報の伝達、などにおいて効果を発揮する。より具体的には、アメリカにおける高社会関係資本…

学習の到達度に対するカトリック系学校の効果

『孤独なボウリング』の注にあったので、下記の論文を読んでみた。 Morgan, Stephen L. and Aage B. Sørensen, 1999, "Parental Networks, Social Closure, and Mathematics Learning: A Test of Coleman's Social Capital Explanation of School Effects," …

孤独なボウリング: 移動性とスプロール

パットナムによれば、市民参加の低下の原因は世代的変化とテレビだという。それ以外の候補となる要因は、決定的な原因だと断定するために必要な、下記の条件を満たさないためである。(p. 227-228) 提起された説明要因は、社会関係資本及び市民参加と相関し…

孤独なボウリング: 潮流への抵抗?――小集団、社会運動、インターネット

第2章から第8章では、さまざまなコミュニティから多くのメンバーがいなくなっていった様子が記述されている。なかには青年ボランティアのように、退潮の流れに抵抗する動きもあるが、その抵抗力はまだ大きなものではない。第9章では、コミュニティのメンバー…

孤独なボウリング: 米国における社会変化の考察

孤独なボウリング―米国コミュニティの崩壊と再生作者: ロバート・D.パットナム,Robert D. Putnam,柴内康文出版社/メーカー: 柏書房発売日: 2006/04/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 86回この商品を含むブログ (84件) を見る 読書会をはじめてからもう…